廣瀬慧研究室 [Kei Hirose Laboratory]

研究紹介

廣瀬研究室では,数理統計学をベースとした新たな統計解析手法の研究開発を行っています.また,機械学習で使われる手法の考え方も取り入れています.

最近取り組んでいる応用例として,以下が挙げられます.

  • 植物の遺伝子データ解析を行うことにより,効率的なバイオエネルギーの探索を行う.
  • 電力需要・発電量予測を行い,エネルギーマネジメントに役立てる.
  • 欠損の多いアンケートデータを解析して,商品購買の有無を予測する.
  • 街の住みやすさなどのアンケートデータ解析をして都市計画に役立てる.

上記のデータ解析を行うために,正則化法(とくにスパース推定)や高次元因子分析モデルなどの手法が使われます.

これまでの修士論文のタイトル:

  • 小家 亜斗吏(2017年度) 群の数が多いデータに対する線形判別
  • 皆川 聡慶 (2019年度) 一般化リッジ推定による回帰モデルの変数選択
  • 沖永 悠一 (2020年度) バリマックスの一般化による因子分析のスパース推定とその信頼空間
  • 三浦 完太 (2020年度) 判別分析における精度向上のためのクラスタリングとクロスバリデーションの高速化

最近の論文の解説:

因子分析モデルにおける正則化法として,Prenet正則化と呼ばれる新たな手法を考えました.この正則化は因子回転で用いられるQuartimin回転の一般化となっています.また,正則化パラメータが大きいとき,変数クラスタリングに対応し,k-meansの一般化であることがわかりました.因子分析は,通常,社会科学に使われますが,提案法はクラスタリング手法として手書き文字データやfMRIデータにも適用することが可能で,k-meansよりも良い結果が得られることを示しました.

九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 D棟
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